フランスのサウスウエストコーストで開催されていたヨーロッパレッグ、ASPメンズワールドツアー第8戦『Quiksilver Pro France』は現地12日(火)にファイナルデーを迎えた。
そして今大会、後半のローテーションでASPワールドツアーにクォリファイしたルーキーのガブリエル・メディーナ(BRA)が初優勝を飾った。
会場となったホセゴーのラ・グラヴィエールでの波は3-4ft、かなり波数は少なめ。バレルになる波も少なく、苦戦を強いられた選手も居た様だ。
その筆頭が今大会でV11決定か!?と期待の懸かったケリー・スレーター(USA)だ。
前日までは見事な試合運びと逆転劇でQFまで勝ち進んだKingは、今大会ガブリエル・メディーナ(BRA)と2度目の対戦となった。
波数もセットも少ないヒートをどう戦うのかKing。
R4でのケリーのガブ対策は見事だったが、QFのヒートでは中々得点につながる波を掴めないケリー。
そんな中ガブリエルはエアを巧みに織り交ぜスコアを伸ばして行く。ことごとく波に乗り切れなかったのはケリーで、更にはワイプアウトも。最終的にはKingがコンビネーションに追い込まれる展開となり、ラストライドのガブリエルのエアーには何と9.33ptも付いてしまう駄目押しで、Kingは万事休すとなった。
その勢いは止まらなかった!と言うより・・今大会のジャッジのお気に入りはガブ一色に見えた。SF・H1でのテイラー・ノックス(USA)との対戦では、序盤から8pt・9pt台を楽々とエアでスコアし、今大会のベストオブベスト10ptを終盤に叩き出したガブリエル。これじゃ~ココまで勝ち上がって来たのに面白く無いテイラーが、まさか痛恨のインターフェア。もうこれを観たケリーもブースで笑ってましたね。これでガブリエルがファイナルへ進出。
連鎖反応はまだまだ続く。SF・H2ではジュリアン・ウィルソン(AUS)が今大会から復帰のジョーディ・スミス(ZAF)と対戦した。このヒートでもエアーでジュリアンがハイスコアを連発。終盤9.30ptを叩き出し追い上げるジョーディだったがヒートラストでインターフェア、これは確信犯でしたね。ジュリアン・ウィルソン(AUS)がファイナルへ進む事となった。
どちらが勝っても初優勝。どちらもエアー攻め攻めとなるルーキー対決のファイナル。
序盤はガブリアルがフル・ローテーション・フォアハンド・エアリアルなる凄エアで7.83ptを獲得するが、その後パッタリ。そんな中ペースを掴んだジュリアンは確実にスコアを重ねリードを保つが、最後の最後にガブリエルにしてやられた。グラブエアに9.17ptのヒートベストスコアが付き大逆転!海中では怒り顕わジュリアン。とうとう、そのままガブリエルの逃げ切り優勝が決まった。
若干17歳にしてワールドツアー初優勝のガブリエル・メディーナ(BRA)。しかもローテーションからたったの3戦目で、この偉業を成し遂げた。エアが武器で、まだ身体も小さく粗削りだが、これからパワーも備わって来れば将来脅威の存在になるかもしれない。だって10年後でも27歳、20年後でも37歳で現在のケリーより年下な訳で、末恐ろしい逸材が誕生した。
ただ今年新たに稼働したASPツアー。今シーズンは観ている側も色々と考えさせられる事はある。今季ジャッジクライテリアについても物議を醸している事は周知の通り。飛んだり跳ねたりするだけでハイスコアが付いてしまうジャッジングが、ここ数戦続いていて様々な不満の声も耳にする。それでも、それを良しとするのは今季新体制のASPであって、選手はそれに従わなくてはいけない。素晴らしいエンターテイメントを魅せてくれるASPには、今後も楽しませて貰いたい。
昨年のブラジル戦でケリーを倒し初優勝したジャドソン・アンドレ(BRA)が、その後のツアーで苦しみパワフルターンを取得して確実に成長している様に、この経験を基にガブリエル・メディーナ(BRA)の更なるステップアップにも期待したい!
さて、ケリー・スレーター(USA)のV11祝いはお預けとなってしまったが、それもまた次のお楽しみ♪
それも計算の上で、まさか5位?との噂もチラホラなKing。
事実上ASPワールドタイトルレイティング2位に着けるオーウェンは、この後3戦全勝もしくは2位以上必須でケリーが5位以下で負けない限り、ほぼV11が確定であるため次なるポルトガルはV11グッズの用意が必要だ!!!
Go Ke11y Go~!!!
次戦は10月15日~24日期間ポルトガル・ペニシェで開催されるASPメンズワールドツアー第9戦『Rip Curl Pro』です。お楽しみに♪
ASP Mens WorldTour 第8戦『Quiksilver Pro France』
【RESULT】
優勝:GABRIEL MEDINA(BRA) 17.00pt
2位:JULIAN WILSON(AUS) 16.10pt
3位:TAYLOR KNOX(USA) JORDY SMITH(ZAF)
5位:MICHEL BOUREZ(PYF) KELLY SLATER(USA) ALEJO MUNIZ(BRA) TAJ BURROW(AUS)
ASP WORLD TOUR 2011 RATINGS
【MENS】
(第8戦Quiksilver Pro France終了時点)
1 Kelly Slater(USA) 50150pt
2 Owen Wright(AUS) 43900pt
3 Joel Parkinson(AUS) 35900pt
4 Taj Burrow(AUS) 34450pt
5 Jordy Smith(ZAF) 34000pt