6月8日メディアへ向けアンディ・アイアンズの家族から、検死解剖報告書に伴う家族の声明文が発表された。
正式な検死解剖報告書に関しては、テキサス・タラントカウンティーのMedical Examinerオフィスによって作成され、6月20日以降に公開されます。
以下、アンディ・アイアンズの家族よりの声明文
2010年11月2日にアンディの死に関する最終的な検視解剖の毒物検査報告書をフォースワースのタラントカウンティーのディストリクト弁護士オフィスから受け取りました。私達家族は、この情報の公開の遅れを謝罪します。なぜなら昨年12月に行った検視解剖の差し止め申し立ては、アンディの息子(アンディ・アクセル・アイアンズ)をお腹に宿していた妊娠8ヵ月のアンディの未亡人(リンディ)が無事に出産するのを許容するものでした。
その為、私達家族が5月20日までアンディの死因を知らなかったこと、そして2度目の延期要請はダラスの弁護士によるもので、家族の認識または同意なしで行われたこと、13ページの毒物検査報告書が2人の異なった科学捜査専門家によって解釈されるまでに数週間掛かったことをご理解下さい。しかし、私達はアンディの死の予期していなかった根本的原因を受け入れることが出来ました。
検死の結果は、アンディが心臓から出ている大動脈の深刻な閉塞による突然の心停止による自然な死に方をしたと結論を出しました。多くの注目を集めている裁判に関してコンサルタントを請け負ってきたサンアントニオ(テキサス州)の著名な法病理学者ヴィンセントダイ・マイオ博士は、検死結果を家族にチェックして、明らかにするよう頼んだ。
法病理学者ヴィンセントダイ・マイオ博士:
「これは、非常に明快なケースです。アイアンズさんは、局所の酷い冠状動脈アテローム性動脈硬化症。すなわち、動脈硬化による心臓発作で亡くなりました。彼は、冠動脈前下行枝を70%~80%に狭小化するアテローム動脈硬化性血小板を持っていました。これは、とても重度な狭窄(きょうさく)です。この酷い冠動脈前下行枝の血小板は通常であれば突然死を伴います。」
「今回のケースの唯一珍しい局面は、アイアンズさんの年齢(32歳)です。冠状動脈アテローム性動脈硬化症による死は通常40歳後半に現れ始めます。アイアンズさんは早期の冠動脈疾患の発症に遺伝子的疾病素質を持っていました。人口の約25%は高度の冠状動脈アテローム性動脈硬化症の初期症状が突然死につながります。」「従って、彼の死の背景には、これ以外の要因は全くありませんでした。」
アンディには鬱血性心不全で死んだ父方の祖母(77)と大伯父(51)がいた。リンディはアンディが昨年のはじめ胸の痛みと、時折激しい胸やけを訴えていた事を思い出した。更にアンディはオーストラリアでビタミン療法を受ける為に探したホリスティックヘルス開業医が「50歳の心臓を持っていた」と言及したことも思い出した。
その上、アンディは5年前に腸チフスになり、心臓の筋肉へダメージを与えた。しかし彼はそれを全て無視し、病気だと思われない素振りをしました。
タラントカウンティ・チーフメディカル審査官ニザム・ピアワニー博士によって準備されたオフィシャル検死報告には、第二の意見としての死因を「深刻な混合ドラッグ摂取」と記載されていた。この点で、ピアワニー博士とダイ・マイオ博士の意見は分かれた。
家族に代わって行動しているダラス・ベースの弁護士アーチ・マッコールに送られた手紙では、ダイ・マイオ博士は「死因」を「深刻な混合ドラッグ摂取」とするピアワニー博士の決定を否定。彼は「彼の死の背景には、これ以外の要因はないということを信じる。あくまでも自然な死に方に分類される。」と言った。
ダイ・マイオ博士は、あげられたドラッグ、アルプラゾラム(Xanax)とメタドン(慢性的な痛みの処置において普通は使われる鎮痛性ドラッグ)が「治療的なレベル」であると言い、家族が意見を聞いた科学捜査毒物学者ゲイリーH. ウインビッシュ博士は、ベンゾイルエクゴニンが「不活性代謝物質」であることを強調しコカインの分解産物であることを説明した。
ウインビッシュ博士は50ng/mlのアンディの血液に存在するベンゾイルエクゴニンが「彼の死の約30時間前に使用したコカインのものと一致した」と述べた。それに加えて、ウインビッシュはダイ・マイオ博士のアンディの血液に存在するアルプラゾラムの量が「一般の治療規制と一致している。」に同意した。ピアワニー博士のレポートも、メタンフェタミンの微量痕跡の存在をあげている。
リンディはアンディがメタンフェタミン・ユーザーでなかったと主張するので、物質が彼が摂取したコカインの中に存在していた傾向は考えられる。しかし、ダイ・マイオ博士は、これらのドラッグのどれもがアンディの死因でなかったと思っている。
私達は医師でないので、2人の尊敬された病理学者が死の二次寄与原因に関する異なった結論に達したことを受け入れざるを得ません。
しかしながら、アンディのシステムで処方箋と非処方薬の調査結果をよく考えてみたい。かかり付けの医者によって18歳で診断された双極性障害の結果、アンディは不安と時折の不眠症を治療するためにXanaxザナックスとZolpidemゾルピデム(Ambien)を処方されていました。
これは、アンディが初めて躁鬱病(双極性障害)と診断された時です。
アンディは自分の化学的不均衡を受け入れられず、彼自身の感情起伏、自身の欠点を非難し、麻薬を使って自分で治療することを選んだのだと家族は考えています。彼の家族、親しい友人、インダストリー・スポンサーは、アンディが回復する為に長年に渡って介在していました。しかし、彼の人生のバランスを取り戻すことは容易ではありませんでした。
報告されていたように、最終的に死の何日か前にASPワールド・ツアーのリップ・カール・プロ・サーチに参加する為にプエルトリコにいたアンディは、厳しいインフルエンザに似た症状に苦しんでいました。アンディはベッドから起き上がれない状態で、プロ・キャリアで初めてコンテストを棄権したのです。そして点滴を投与されたアンディは、医者のアドバイスにより更なる治療を勧められました。アンディは彼の妻が待つカウアイ(ハワイ)へ戻ることにし「家に帰りたい。」と医者に言った。
アンディの病名は検死によって、疑われたデング熱が間違いだったことが分かっただけで、正確には記述されていません。アンディの衰弱した容態は、より多くの圧力を心臓に加え深刻な状態だったと思われます。この心臓の病は、アンディでさえ打ち勝つ事が出来ませんでした。
私達は、アンディのサーフィンと海に対する物凄い情熱を持っていたこと、そして世界的に通用するアスリートとしての彼の驚異的な実績、そして心から彼を愛し、彼が亡くなって本当に悲しんでいる家族と友人への彼の献身的な愛情を含む満ち足りた人生を送ったアンディを忘れないで欲しいと願っています。
死因に関する不穏なニュースを目にすると、アンディが亡くなった時、私達が最初に感じたショックと物凄く深い悲しみが蘇ってきます。
この7ヵ月の間の皆様の哀悼とサポートに対して感謝を申し上げます。アンディのプロフェッショナルでパーソナルな人生は非常にポジティブであった。彼は少なからず自分の挑戦に打ち勝つために努力していました。我々は永遠に彼を誇りに思い続けるでしょう。このことで我々のファミリーは他ならぬ辛い時期が続くことでしょう。そして、我々は我々のプライバシーに対するメディアのリスペクトに感謝します。溢れる愛とサポートに感謝し、我々は、この声明を越えた、いかなるコメントもしないつもりです。
そしてアンディの想い出に敬意を表することを望む人々の為に、我々はアンディが支持したサーフライダー・ファンデーションのチャリティ寄付をお願いしたいと思います。 アイアンズ・ファミリー
www.surfrider.org.
SurfLineNewsより