PHOTO:© WSL / Thiago Diz
ブラジルのサクアレマでは現地時間2022年11月7日(月)にWSLのチャレンジャーシリーズ(CS)第6戦「Corona Saquarema Pro」が最終日を迎え、3x世界チャンピオンのガブリエル・メディーナ(BRA)とアリッサ・スペンサー(USA)が優勝を飾った。日本からはSF(セミファイナル)まで勝ち上がった都筑有夢路が3位の好成績でフィニッシュした。
ガブリエルの優勝でCSトップランカーのCT入りは最終戦へと持ち越し
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ガブリエルのファイナルまで道のりは簡単ではなく、QF(クォーターファイナル)でマキシム・フスノット(FRA)、SFでは地元のヒーロー、ジョアン・チアンカ (BRA) という今大会の勝利でCT入りが確定する2人を破っての進出となった。
ファイナルでの対戦相手はSFで元CTサーファーのジョアン・ドリュー(FRA)を破ったモロッコの英雄ラムジー・ブキアム (MAR)。
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ラムジーは序盤パンチあるバックハンドターンで7ptをマークして試合を優位に進めた。
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一方のガブリエルはオープニングでバックサイドのローテーションエアーをメイクし5.0ptをスコア。その後もエアーを試みるがバックアップがなかなかメイクできない。
その間にラムジーはクリティカルなバックハンドターンを武器にバックアップスコアをあげていきトータル13.43(7.00+6.43)で大きくリードを広げた。
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逆転には8.43pt必要な状況に追い込まれたガブリエルだが、試合残り10分を切り大きなスプレーをあげたダイナミックなバックハンドターン2発で7.0ptをメイク、さらにラストウェーブで6.50ptとトータル13.67pt(7.00+6.50)と逆転に成功。その後ラムジーも残りわずかのところで再逆転を試みるも1歩及ばず、ガブリエルがラテンアメリカで史上初となるCSイベントで優勝を飾った。
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ガブリエルとラムジーの決勝戦は、ブラジルのフロリアノポリスで開催された2013年ワールド プロ ジュニア チャンピオンシップの再戦であり、ガブリエルは2014年に初のブラジル人WSLワールド チャンピオンになる前に初のタイトルを獲得した。
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「ラムジーは本当に良い友達です。私たちは以前に決勝戦で戦った事があり、彼はとても尊敬している人物です。彼が一生懸命にトレーニングし、素晴らしいサーフィンをしていることは知っています。特にここサクアレマでのチャレンジングな週に、ブラジル開催のイベントで勝てた事に興奮しています。 また、100%健康で、ハワイに到着して実際の仕事が始まるまであと1か月しかないことを嬉しく思います。」とガブリエルは試合後にコメントした。
アリッサはCS初優勝でCSランキング6位にアップ
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アリッサ・スペンサー(USA)はQFでキーリー・アンドリュー(AUS)をSFでは都筑有夢路を8.67ptのエクセレントスコアを出し破りファイナルへ進出。アリッサはこのブラジル戦で、CTクオリファイを維持するためにファイナルへ進む必要があり、大きなプレッシャーがかかっていた。しかしイベントを通して落ち着きとフォームをキープし、いくつかの最高得点をスコアして有名選手に勝利し勝ち進んだ。
ファイナルではグーフィーフッターのテッサ・タイセン(FRA)と対戦。
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アリッサはファイナルでもチャンスの波を見つけ、トレードマークのスタイルを披露して7.17ptと5.73ptをスコアし、トータル12.90ptでテッサに勝利し、CS初優勝の快挙達成した。
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テッサはアリッサを追いかける形で試合を進めリードポイント5.23ptをスコアするもその後点数がのびずトータル9.06ptで敗退した。
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「年間を通じてたくさんの浮き沈みがあり、多くのイベントに参加しましたが、一貫性を保つのは非常に難しく、負けがあると自分自身を維持するのが難しかったです。しかし、でも、今年はたくさんの仕事をしたので、それが報われて本当にうれしいです。」とアリッサは試合後コメントした。
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今大会初の準優勝となったテッサはCSランキング46位だったが、SFでCSランキング5位のテレサ・ボンヴァロ(PRT)を破りCSランキング17位までジャンプアップした。
都筑有夢路はセミファイナル進出で3位!
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都筑はQFでサマー・マセド(BRA)を破り今年CS初となる準決勝へ進出。SFではアリッサ・スペンサーと対戦。
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オープニングから好調な出だしを見せた都筑だが、アリッサが8.67ptのエクセレントスコアを出して試合をリードされた。
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都筑はパンチあるバックハンドターンを見せて7.23ptをスコアし、トータル12.56pt(7.23+5.33)と迫るが、最終的にアリッサがトータル14.60pt(8.67+5.93)をメイクし敗退。それでも今シーズン最高位の3位でフィニッシュした。
この勝利でトータル14,430pt獲得し、CSランキング13位までアップさせた都筑。CSイベントが残りあと1戦となる中、女子の2023年のCT入りはCSランキング5位までとなる。
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現在CSランキング5にいるのが、今大会3位でフィニッシュしたテレサ・ボンヴァロット(PRT)でトータル22,725pt。仮に都筑が次の大会で優勝できれば10,000pt獲得できるので可能性はあるが、準優勝の7,800ptでは5位以内は難しい。シーズンの終盤で調子を上げてきた都筑のさらなる活躍を願いたい。
野中美波は今回ベスト16まで進出し9位でCSランキング26位へアップ。
今大会、日本男子の最高位は村上舜の17位でCSランキングは現在59位。
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日本男子最高位は34位の脇田泰地で現在6,620pt持っている。男子の2023年のCT入りはCSランキング10位までで、現在10位のディラン・モファット(AUS)は14,710pt持っているので仮に脇田が次の試合を優勝できればクオリファイの可能性も見えてくる。
残すところチャレンジャーシリーズも11/26(土)〜12/7(水)開催のCS第7戦「Haleiwa Challenger」のみとなった。男子は既に3名が2023年のCT入りが決定し、残り7名、女子は5名の枠に絞られた。来年のCT選手の顔ぶれは果たして!? あと1戦で全てが決まる。続く試合も見逃せない。
EVERY EXCELLENT WAVE | Corona Saquarema Pro
▼CS第6戦「Corona Saquarema Pro」
https://www.worldsurfleague.com/events/2022/cs/26/corona-saquarema-pro/main
▼CS第7戦「Haleiwa Challenger」
https://www.worldsurfleague.com/events/2022/cs/27/haleiwa-challenger/main