オーストラリア・ヴィクトリア州のベルズビーチで開催されているASPメンズ・ウィメンズ第2戦『Rip Curl Pro presented by Ford Ranger』は、現地21日(木)に大会3日目を迎え、R2となる復活戦のルーザースラウンドを消化しました。
波のサイズは昨日に引き続き3-5ftをキープ。但し、潮位によってはコンディションも大きく変化してしまうベルズでは、午前中のウィメンズラウンドをベルズビーチで消化して、メンズラウンドは北側近隣ライトのロングショルダーが続くウィンキーポップで行った。
今季初戦で優勝を飾ったものの、今大会ではR1でルーザース行きを強いれたカリッサ・ムーア(HAW)がワールドカーダーのニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)とR2のH3で対戦した。
まずはオープニングライドでいきなり8.43ptをスコアしたカリッサは、息もつかせず2本目でハイスコアの9ptを叩き出しアッと言う間にニッキを開始8分程でコンボへ追い込むスタート。
まだまだ若く線の細いニッキは中々スコアを伸ばす事が出来ず、カリッサはやりたい放題。特にカリッサの様なパワーあるトラックを刻む選手にとってはベルズの波は絶好の見せ場となった。
中盤にもミドルスコアを稼ぐカリッサは、終盤に入るとまたも9.23ptのハイスコアを叩き出し、トータル18.23ptと本日のウィメンズハイエストトータルをまとめ上げ余裕でラウンドアップを果たした。
「数多く波に乗ったわね、いくつか良い波をGet!出来て嬉しかったわ。よく覚えてないけど、私の前には美しいウォールが沢山あったのよ。」とカリッサ。
そして今季大注目のルーキー、オーウェン・ライト(AUS)の妹であるタイラー・ライト(AUS)も、アラナ・ブランチャード(HAW)とH5で対戦した。こちらもタイラーがオープニングライドから8.07ptのハイスコアをマークし、開始10分程で2本目の7.93ptのベスト2をまとめ上げアラナをコンボへ追い込む展開。そしてタイラーはラストライドにも7ptを上げて終始アラナの反撃を許さず、R3へ駒を進めた。
「私が今までベルズでサーフした中で、今日のライディングが最も良かったわ。私はレイティングの事よりも、今はサーフィンを楽しむつもりよ。」とタイラー。
R1で精細を欠いたメラニー・バーテルズ(HAW)もH2で今季ルーキーのラウラ・エネヴァー(AUS)と対戦し、2本のバレルライドで9.50ptのハイスコアを含むト-タル16.33ptを上げ勝利した。
ココで敗退となったのは、ルーキーのラウラ・エネヴァー(AUS)、ペイジ・ハーブ(NZL)、レベッカ・ウッズ(AUS)、スポンサーワイルドカードのベサニー・ハミルトン(HAW)となった。
続いてメンズのR2がパーフェクトなウィンキーポップでスタート。
H1には世界No.2のジョーディ・スミス(ZAF)が登場し、ローカルワイルドカーダーのアダム・ロバートソン(AUS)と対戦した。
序盤から攻めに攻め波に乗るジョーディだが、4pt台と今一スコアが伸びない。続いてアダムが中盤に落ち着いて波を捕らえ6.83ptをスコア、バックアップを探して7.33ptをまとめるとジョーディを逆転。残り2分を切ったジョーディ、そこへセットが入り起死回生の9.50ptのハイスコアを決めた。しかしアダムもラストライドの波でスコアを伸ばして来そうだったが・・・8.93ptと及ばず。ジョーディがR3へアップした。
H2ではオーウェン・ライト(AUS)がスポンサー・ワイルドカーダーのガブリエル・メディーナ(BRA)と対戦。
ファーストライドからオーウェンのバックハンドは冴え渡り7.33ptに8.10ptと立て続けに2本をまとめ、メディーナはコンボに追い込まれスコアも伸ばせない展開。結局、オーウェンは中盤に6.93pt、ラストライドにはヒートベストスコアの8.60ptを叩き出し圧勝でラウンドアップを果たした。
そしてそして波乱はこの後起こってしまった。H3にはタジ・バロウ(AUS)が登場しボビー・マルチネス(USA)と対戦。タジがオープニングライドで8.10ptを叩き出すと前半をリード、中盤8.83ptで逆転に成功したボビーだったが、直ぐ様7.83ptをマークしてタジが再度逆転。しか~し、ボビー怒る怒る、スコアにかプライオリティにか定かでは無いが、相当悔しかったボビーはラスト5分に再び7.33ptを上げてとうとうタジを逆転し勝利。何とタジは2戦目で25位負けを記してしまった。
「僕はオッキーじゃ無いしトム・カレンでも無いんだ。ヒートでのアプローチは、ただただ自分らしいサーフィンをすることに集中した。勝つ為にここに居るから、負けっぱなしじゃいられないよ!」とボビー。
続いて連鎖が反応。H4に登場したエイドリアン・バッカン(AUS)は今季WTに返り咲いたジョシュ・カー(AUS)と対戦。序盤からリードしたいエースバッカンだったが、ジョシュに8.17ptのハイスコアを叩き出され出鼻を挫かれた前半。ジョシュは中盤になると9.07ptのハイスコアを叩き出し、何とエースをコンボに追い込む。ようやくラスト10分を切って8.87ptの1本でコンボから抜け出したエースだったがニーディングは8.38pt・・ラスト3分に乗った波では7.17ptと及ばず、エースも今大会25位負けを記した。
H9では今季のスーパールーキーであるジュリアン・ウィルソン(AUS)がクリス・デヴィットソン(AUS)と対戦し、中々スコアの伸びないジュリアンを尻目にデヴィットソンが着実にスコアを重ねて行った。ラスト3分を切ってジュリアンのニーディングは9.60ptになってしまい、最後まで逆転出来るセットは入らなかった。今回はベルズとボードの相性がマッチしなかった様だ。
試合中ボードにバコバコ殴り入れする選手が多かった本日。ベルズ然りウィンキーポップなどのクラシックウェーブは独特であるが故、負けた選手は思った様なサーフィンが出来なかったらしい。
しかし決してボードのせいだけとは限らず、乗り手にも十分な心得が必要なトリッキーなクラシックウェーブ。この波にマッチする選手とそうでない選手の差が歴然と観て取れた。
潮も大きく動く今週は、特に潮位によって波も大きく変化。今日も風はオフショアながらフェイスにはかなりのコブもあったりする。ベルズビーチはアウトのベルズボウルがメインだが、時にコンディションによってはインサイドセクションのリンコンリーフもステージとなり、北側近隣のウィンキーポップはライトのロングウォールがお目見えするのだ。
さて明日金曜日はベルズでスウェルのピークを迎えるが、既に本日の夕方のベルズのラインナップはパーフェクトな4-5ftへビルドアップ♪パーコやらオッキーやら、凄い面子がフリーサーフに現れたそうだ。
さぁ、いよいよ本領発揮のベルズボウルを堪能しよう!大会経過は追ってニュースでアップして行きます、お楽しみに♪