【梅雨のはしりと梅雨前線】なみある?塩田気象予報士の波や天気のお話。

2022/05/12 更新

5月5日の立夏を過ぎて暦の上では夏になりました。
GWが明けた今週は、当初はすっきりしないお天気という予報でしたが、昨日今日(10日(火)11日(水))の千葉はなんだかんだ晴れ間が見えて少し得した気分です。
しかし、九州には早速「梅雨のはしり」が現れており、週末にかけては前線が本州沿岸に北上し、西日本や東日本は梅雨の大雨のような状況になりそう。
昨年もGW明けや5月中旬過ぎに梅雨前線が北上し、九州は平年より3週間ほど早い5月11日頃に梅雨入りしまし、関東でも中旬には早くも梅雨入りか?というような季節の前倒し感がありましたが、今年も同じような気配を感じるここ数日です。
昨年は下旬になると前線は南下し、東日本では初夏らしい陽気に戻りましたが、今年も五月晴れの中、気持ちよくサーフィンできる日が多いといいですね。

さて、梅雨時期はあまり波が期待できないというイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
実際そのような傾向がありますが、その理由は梅雨前線の仕組みにあります。

以前、【前線】についてお話でも説明しましたが、梅雨前線とは停滞前線によるものです。

沖縄は平年より6日ほど早く4日に梅雨入りしましたが、昨日の天気図にもちょうど沖縄付近に梅雨前線がかかっています。

(気象庁HPより)
上向きの赤い半円と下向きの青い三角が、線上に交互に並んでいます。
この前線の北側にはひんやりとした湿った空気が、南側には暖かい夏の湿った空気があり、ちょうど同じくらいの力で押しあって停滞しています。

温帯低気圧にみられる温暖前線は暖かい空気が優勢で、寒冷前線は冷たい空気が優勢です。気温差が大きいところで空気がぶつかり合っています。これらの前線へ向けて吹く風は、低気圧が発達するほど強くなります。

風は波の素となるため、サーフィンをする上ではとても大事なものです。

梅雨前線は温暖前線や寒冷前線に比べ、気温のコントラストが比較的小さいため、風も弱いことが多く、そのかわり湿度が高いところが帯状に集中しています。
湿度が高い→水蒸気量が多い→大雨の素となる。
しかし、風が弱い→波の素にはなりにくい。
というわけで波との関係が薄いのです。

とは言え、梅雨前線の北側では北東風、南側では南西風が吹いています。

梅雨の前半、梅雨前線がまだ南の海上に停滞している時期には、太平洋側では前線が南側からのウネリをブロックしがちで、南西風によるウネリや、たとえば台風が良い位置に出現したとしても反応が弱いことが多く、どうしても北東の風波やウネリがメインとなってしまいます。
東向きのポイントで多少波があったとしてもコンディションがあまり期待できず、です。

梅雨前線は徐々に北上し、南西諸島から梅雨明けしていきますが、期間中は北上したり、南下したり、途切れたり、また西から現れたり、と常に変化しています。
前線が本州付近に北上すると、南向きのポイントでは、セットの波はあまり期待できなくとも風波で少しは遊べるようになり、南の海上の良い位置に発達した台風があれば周期の長いしっかりとしたウネリが届くことになります。
前線が途切れる日も同様です。

また、前線の活動が活発となると、上側に折れ曲がり(キンクといいます)、やがて低気圧が発生すると、その周辺では風が強まりますから、どこかしらサイズアップはするでしょう。

梅雨の走りの今週末もまさにそんな感じ。

空は青いに越したことはございませんが、梅雨の先には夏が待っています。
四季がある日本ならではのこの時期を楽しむしかありません。
しかしながら五月晴れの中で海に入れたら気持ち良いですよねぇ。

気象予報士
塩田久実

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