PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
ハワイ/アメリカ、オアフ島、バンザイパイプライン(2022年2月5日-6日)ーWSL(ワールドサーフリーグ) CT(チャンピオンシップツアー)開幕戦「Billabong Pro Pipeline」大会5-6日目、サイズある素晴らしいコンディションの中行われた男子と女子のファイナルデーの模様をレポート。
11x世界チャンプケリー・スレーター56回目のCT勝利!
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
11x世界チャンピオン ケリー・スレーター(USA)はファイナルではローカルヒーローのセス・ムニーツ(HAW)と対戦し、あり得ないようなディープバレルをメイク。パーフェクトに近いトータル18.77pt(9.00+9.77)を叩き出し、8回目のパイプライン戦の勝利、そして56回目のCTビクトリーという快挙を成し遂げた。
PHOTO: © WSL/ Brady Lawrence
「何を言うべきかさえわかりません。どんなに緊張していても、その瞬間を自分に言い聞かせていました。観客の歓声でセスがコンボの状況を打破したと思っていましたが、「その時間とどまって、それを理解してください」と言い聞かせました。しかし、人生で最高の勝利となりました。」とケリーは優勝後のインタビューでコメント。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
決勝でケリーとセスが最初のライディングをした時、厳しい条件下だった前の2ヒートからの疲労は明白だった。 しかし、試合開始から12分後、49歳のケリーはバックドアの非常に長いフォアハンドバレルで9ポイントを出し早い段階でのリードを実現。ハワイアンセスの試みは成功しなかったものの、ケリーはバックアップ7.17ptで勢いつけ、セスが逆転に2本のスコアを必要とするコンボの状況へと追い込んだ。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
その後も勢いを止めないケリーはバックアップスコアを8.17ptにアップさせ、最終的には9.77ptというスコアを叩き出し圧倒的な強さを見せた。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
試合終了2分前に、ヒートの結果はほとんど決まっていたが、セスもケリーのエクセレントバレル後に特大バックドアのバレルを抜け9.43ptをメイクし、大勢の観客やファンを沸かせ試合は終了した。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
ケリーはQF(クォーターファイナル)で五十嵐カノアを破り、SF(セミファイナル)ではミゲール・プーポ(BRA)を破りファイナルへ出場した。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
SFでパイプの波に乗ろうとしたミゲール・プーポ(BRA)はバックドアの波を行こうとしたケリーに対しインターフェアを取られバックアップが半分となる形でケリーに敗退し、今大会は3位でフィニッシュした。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
一方のセスはQFでトータル16.67(7.67pt+9.00)で試合をリードするディフェンディングチャンプのジョンジョンに対し逆転の末トータル17.93(9.60+8.33)で勝利。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
ジョンジョンは今大会5位でフィニッシュ。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
その後SFではカイオ・イベリ(BRA)を破り決勝へと駒を進めた。カイオもミゲールと同様ブラジル人最高位となる3位で1戦目を終えた。
五十嵐カノアは5位!
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
五十嵐カノアは8xパイプライン戦勝者のケリーに対し、過去3勝を挙げる成績を残しているがQFではスコアを延ばすことができず4勝目とはならなかった。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
ケリーとのQFはトータル14.17pt(7.67pt+6.50pt)と大きくリードされ、コンボの状況に追い込まれるカノアは、最後ディープなバックドアバレルを抜けることができず敗退。初戦を終えて5位というまずまずの滑り出しで2戦目に挑む。
男子ハイライト映像 Billabong Pro Pipeline ファイナルデー
史上初の快挙!ワイルドカード モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)がCT優勝
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
SFでは2x世界チャンピオンタイラー・ライトを破り勝ち進んだモアナ・ジョーンズ・ウォング(HAW)はファイナルで5x世界チャンプのカリッサ・ムーア(HAW)と対戦した。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
22歳のローカルモアナは女王相手に臆することなく、バンザイパイプラインでトータル12ptを先にメイクしカリッサをコンボの状況に追い込み、
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
その後バックアップを伸ばし続け最終的にはトータル14.34(6.67+7.67)でカリッサを相手に圧倒的強さを見せて優勝しCTランキグ1位の座についた。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
「信じられないです。これは私の人生で最高の瞬間であり、とても困惑しています。優勝できるとは思っていませんでした。カリッサ・ムーアはお気に入りのサーファーであり、私のヒーローです。いつも彼女と一緒にパイプラインで決勝戦をしたいと思っていました。」と優勝後にコメントした。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
パイプラインのQS(クォリファイシリーズ)では5回のファイナリストとなった経歴があるモアナは昨年12月に行われたHIC Pipe Proで世界最高峰のサーファーと戦える権利を持ち、そして今回のCT優勝に至る。ワイルドカード出場のCT選手が優勝するのは史上初の快挙となった。
この勝利でモアナは続く第2戦「Hurley Pro Sunset Beach」のワイルドカードの資格も獲得した。
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
パイプラインでは2回目の準優勝という素晴らしい結果となったカリッサ・ムーア(HAW)はCTランキングを2位でスタート。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
ファイナルではビックウェーブの出口を見つけられなかったカリッサは若手モアナのパフォーマンスに謙虚になり、敗北についてコメント。
「常に学んでいる感じです。今日は自分の快適ゾーンから外れていました。モアナおめでとうございます。何年もパイプに入っている彼女が優勝するのは本当にふさわしいです。」とカリッサはコメントした。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
昨年の開幕戦の勝者タイラー・ライトはSFで特大のバックドアバレルをメイクし自身のベストシングルスコア8.83ptをメイクするもバックアップが見つけられず今大会は3位でフィニッシュ。
PHOTO: © WSL/ Brent Bielmann
レイキー・ピーターソン(USA)はSFで波を見つけられず、カリッサには敗退して3位となった。
女子ハイライト映像 Billabong Pro Pipelineファイナルデー
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
Billabing Pro Pipeline男子ファイナル結果
1 – ケリー・スレーター(USA)18.77
2 – セス・ムニーツ(HAW)12.53
Billabing Pro Pipeline男子SF結果
ヒート1:ケリー・スレーター(USA)9.76 def. ミゲール・プーポ(BRA) 8.58
ヒート2:セス・ムニーツ(HAW)13.50 def. カイオ・イベリ(BRA) 6.33
Billabing Pro Pipeline男子QF結果
ヒート1:ケリー・スレーター(USA)14.17 def 五十嵐カノア(JPN)7.50
ヒート2:ミゲール・プーポ(BRA)8.10def ルカ・メシナス(PER)6.00
ヒート3:セス・ムニーツ(HAW)17.93defジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 16.67
ヒート4:カイオ・イベリ(BRA)11.67 defサミュエル・プーポ(BRA) 1.73
▼CT開幕戦「Billabong Pro Pipeline」
https://www.worldsurfleague.com/events/2022/mct/3885/billabong-pro-pipeline
PHOTO: © WSL/ Tony Heff
Billabing Pro Pipeline女子ファイナル結果
1.モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW) 14.34
2. カリッサ・ムーア(HAW)3.73
Billabing Pro Pipeline女子SF結果
ヒート1: モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW) 14.00 def.タイラーライト(AUS)9.76
ヒート2: カリッサ・ムーア(HAW)7.84def. レイキー・ピーターソン(USA) 1.26
▼CT開幕戦「Billabong Pro Pipeline」
https://www.worldsurfleague.com/events/2022/wct/3886/billabong-pro-pipeline
続くCT第2戦「Hurley Pro Sunset Beach」は2/11(金)〜23(水)までウェイティング期間となる。五十嵐カノアはCTランキング5位で次戦に挑む。ケリーとモアナが初となるイエロージャージで登場する。
▼WSL(ワールドサーフリーグ)
https://www.worldsurfleague.com