サーフィンは、他のどのスポーツよりも、柔軟性が必要になってきます。考えてみてください。パドリングからポップアップ、ラインナップ上でボードに座っているまで、サーフィンはあらゆる場面で体に対する活発さやしなやかさが必要になります。
Photo:Jeremiah KleinによるChippaWilson(チッパ・ウィルソン)
マニューバーの難易度が上がるにつれて、硬い筋肉や関節でそれらを実行することが難しくなってきます。世界トップクラスのサーファーがパドルアウトの前に、ヨガなどのストレッチをするのは、柔軟性がより必要になってくるレイバックやラウンドハウスのパフォーマンスに影響するからです。柔軟性がなければ、サーフィンのパフォーマンスはオズの魔法使いに出てくるブリキ人形のようになってしまうでしょう。
どんなサーファーもそれは望みません。 そこで、Surf Ready Fitness(サーフレディフィットネス)の創設者で五十嵐カノアの長年のトレーナーであるPaul Norris(ポール・ノリス)に、サーファーにとって有益なストレッチの概要を尋ねたところ、彼は1つの特別なツールを提案しました。
「私はすべてのアスリートにこのツールを推奨しています。」
パススルー
ひじをロックし、PVCパイプ(ホームセンターなどで購入できる塩化ビニルパイプ)をお尻からヘソにかけて動かします。
ポール・ノリス:「肩を開き、ひじをロックしてから、へそからお尻まで動かしていきます。数回パススルーを繰り返せば、あなたの可動域は狂ったように開きます。肩が緩んだら、手をただ一緒に近づけながら動かします。ほとんどのサーファーはここが固まっているので、最初の問題になります。しかし、これをやればあなたの胸と肩は開くようになります。」
グッドモーニング
PVCパイプを肩にかけ、お尻を後ろに向けて前側にお辞儀しながら立ちます。
ポール・ノリス:「腰を後ろに押し出し、膝を少し曲げて、背中を平らに保ちます。あなたがするのは立ち上がることだけです。これはポステリオール筋肉群(身体の後ろ側に位置する筋肉群)のストレッチです。これは体の後ろ側のすべての筋肉です。皆、この後部にあるポステリオール筋肉群が硬いので、多くの方が怪我をする原因になります。ハムストリングスと臀筋を緩めることができれば、怪我のリスクを減らすことができます。」
オーバーヘッドスクワット
通常のスクワットですが、PVCパイプを頭上に上げて行います。
ノリス:「スクワットのスタンスでスタートさせ、PVCパイプを耳のすぐ後ろの頭上に上げた状態で、まっすぐにスクワットします。お尻を後ろに向け、膝は外に向けます。」
ランジツイスト
ノリス:「PVCパイプを上げたままにします。脚を前後に開いて片方の膝を地面に落とした状態で、横に傾け、またトップに戻ることを左右で繰り返します。体が緩み始めると膝を地面についている事がキツくなってくるでしょう。」
トランクツイスト
よりストレッチさせるために、体をひねるときに足を旋回させます。
ノリス:「PVCパイプを前に持ってひねります。これは胴体を緩める簡単な方法です。」
レッグキック
足を前後に蹴ることで、ハムストリングスでそれを感じ始めます。
ノリス:「PVCパイプを右手に持ち、右足を5回前後に蹴ります。ハムストリングが上に伸びているのを感じるでしょう。次に、左側も同様におこないます。」
ハムストリングから大腿四頭筋へ
ノリス:「PVCパイプを杖のように右手に持ってください。左かかとを出して、足を上に向け、下に伸ばしてつま先をつかみます。」
「次に、その脚を引き上げて、大腿四頭筋を伸ばします。反対の足も同様に行います。」
ラテラルスクワット
安定性のためにPVCパイプを使用させて左右にシフトさせます。
ノリス:「PVCパイプを両手で目の前に持ってください。そうすれば、足を大きく広げられます。次に、すべての体重を片側に移します。かかとにすべての体重が乗るようにしてください。脚が緩み始めると、より低い体勢を保つことができます。サーファーはこのポジションにいるので、これは私のお気に入りのストレッチの1つです。怪我を防ぐために、ここで体を緩める必要があります。」
◇参照元:“Best Stretches for Surfers”
“This article is provided by Surfline. For more, visit surfline.com.”