一昔前までは、スケートボードよりもサーフィンが最初にきていて、水中で波に乗ることは、陸上でコンクリートの波を滑る事に大きな影響を与えていました。つまり、Bertlemanns(バートルマン)のレイバックカービングは、ベニスビーチのストリートでZ-Boysによって行われていました。しかし、現在その役割は逆転し、スケーターやスケボーの革新は、サーファーのための創造的なインスピレーションとなっています。
Photo: Billy Watts
スケボーとサーフィンの枠を越えたイノベーターであるエリック・ガイゼルマン。フロリダ州中部の地元のビーチブレイクでも、地元のスケートパークでもスタイリッシュなエアーを魅せ、多くのファンを魅了するサーフスケーターの1人です。サーフィンもスケボーも共通点があるスポーツだとガイゼルマンは語っています。
「子供の頃から、スケボーはエアーを練習するのに多くのメリットをもたらしてくれました。特にローテーションすることに非常に役立っています。」
世界的サーフメディアSurflineの記事からエリック・ガイゼルマンにインタビューした記事を紹介します。
スケートとサーフィンはどちらが先でしたか?
エリック・ガイゼルマン:
子供の頃は本当に選択肢がありませんでした。両親は共にサーフィンをしていたので、私はかなり早くから海に連れて行かれました。父は私たちをできるだけ早く波に乗せたいと思っていました。
しかし、子供の時は、海に圧倒されていて、水が冷たすぎた記憶が残っています。だから、サーフィンよりスケートボードに惹かれました。服を着ながら、道路でも滑れるし、友達とも一緒にいれますし、海よりも簡単で何か学ぶのにはより快適な環境でした。
私は子供の頃から頑固で、何をしても上手になりたいと思っていました。当時はサーフィンよりもより簡単にスケボーの方が上手になると思い、しばらくの間、ずっとスケボーに夢中になっていました。だけど最終的には、サーフィンが自分の中ですごく大きい存在になりました。
スケートボードは、波へのアプローチにどう影響していますか?
個人的には、その影響が両方にある気がします。しかし、サーフィンの視点で、スケボーからの影響を考えると、スピードとフローが味わえるスケートパークでは、波のライン取りの手助けになっている事を実感できます。そのようなパークでスケボーする時は、ラインを壊さない事を意識し、トリックからトリックへと絶えず流れていたいのです。スケボーからサーフィンへその感覚を常に取り入れる事を心がけています。
サーファーとしてのイメージが強いガイゼルマンだが、華麗にランプを攻めるスケボーのテクニックは必見!
ストリートスケートとパークスケートについてどう思いますか?
ストリートスケートが本当にサーフィンの役に立つとは思えません。何かと言われれば、反射神経やけいれん筋を助け、あなたのサーフィンでも必要になるだろう、素早く反応する事に役立ってくると思います。また、ストリートスケートはサーフィンでもエアーからの着地方法を教えてくれます。一種の固定観念ですが、スケボーでは何度もトリックを試せますが、サーフィンでは1回のセッションで1ショットしか成功できない可能性があります。そのため、スケボーでエアーの着地方法を学ぶことは非常に重要です。
しかし、パークやランプでのスケボーは、多くのサーファーにとって最も有益になるスピードとフローのすべてを教えてくれます。特にパークでは、スケボーがある程度のスピードになると、技が出しやすくなり、サーフィンの大きく、ハードで速いマニューバーをする扉が開けてきます。さらに、サーフィンもスケボーもスピードがついている方が技の見栄えが良くなります。スケボーは、スピードに慣れることを教えてくれます。
海に入る前に、陸上で技を練習しますか?
サーフィンのエアリアルは、スケボーでの練習が非常に役立ちます。幼い頃からスケートボードはエアーをするのにアドバンテージを与えてくれました。対空時間、グラブ、そしてランディングを考慮した上での、空中にいることの快適さです。しかし、1番役立ったのはローテーションの練習です。スケートパークに行けば、エアーしてフラットに着地するためのランプがあり、これが、エアー練習の基盤となっています。グラブができたら、ローテーションを加え、それを微調整していきます。
スケボーはサーフィンのスタイルにどのように影響しましたか?またはその逆について教えてください。
スケボーに乗っているときは、サーフボードに乗っているように滑りますが、まだサーファーのように見えません。(笑) スケートパークでスケボーしている時は、J-Bayのスピードラインをイメージしながら滑るのが好きです。
Photo: Billy Watts
サーフィンの物理的なサプリメントとして、スケートボードはどのように役立ちましたか?
私はジムであまりトレーニンングをしていませんが、それが役に立たないとは言いません。私にとって、クロストレーニングの一部にストレッチをし、スケートボードを頻繁に行うことでアクティブな状態を保つレシピがあります。足腰を強くして、同じような動きに慣れることを維持してくれます。より多くの時間をボードに接していることがベストです。スケボーに加えて最近ではフォイルに夢中になっています。
スケボーは、年をとるほど始めにくいスポーツの1つです。スケボーを始めるサーファーにアドバイスをお願いします。
それは事実ですね。もし、よく転んだり、転ぶことに慣れていないなら、間違いなくパッドを入れるべきです。それが最初の予防策です。もう1つ大事な事は、良い道具を揃える事です。スケートでは、常に道具をダイアルしていたいので、良いスニーカーとスケートボードが必要なアイテムです。
◇参照元:“How Skateboarding Can Improve Your Surfing, with Eric Geiselman”
“This article is provided by Surfline. For more, visit surfline.com.”