JPSAの2020レギュラーツアーが中止となり、チャレンジシリーズとして数試合開催される予定の第1戦が10月12日(月)〜16日(金)で千葉県鴨川市マルキポイントにて開催された。
12、13日はロングボード、14〜16日がショートボードという日程。
コロナ感染予防策として無観客試合となり、さらに選手エリアと報道エリア、運営スタッフエリアと完全に区分けされた中での開催となり、選手に直接インタビューもままならない通常の流れとは全く別物の大会となった。
久しぶりに選手が集合するという事で、今年のエクイップメントが気になるところ。通常なら選手がゼッケンを受け取るビーチマーシャルに板と一緒に選手が集まるので取材しやすいのだが、今回は選手だけがゼッケンを取りに来て車へ戻り板をとってゲッティングアウトする流れに・・・
ロングボード2日目に数は少ないが、選手の板を見ることができたので板の写真だけパチリ。
塚本将也プロ
こちらの板は素材はEPS。今回はラウンド1や2で使用したが、イマイチ波にマッチせずファイナルは板をチェンジ。
こちらの板の素材はPU。
大会直前に上がってきた1本。素材の違いであまり大きなアウトラインの変更はしないが、微妙に幅や厚みに変更を加えているようだ。この板で今回優勝に導いた。
吉川広夏プロ
吉川プロは大体1本の板で1大会を通すことが多い印象。今回はこの板と決めているように見受けられる(車には数本の板が積まれているが)。大会では2+1のセッティングを使うことはやめた、と。その訳は世界大会に参戦して、「トップ選手ほどPUのシングル」を使用していて、そこで戦わないと世界には通用しないと感じたからだそうだ。プロとして活躍したお父様がシェイパーだけあってコミュニケーションはバッチリで、板も日々アップデートしているようだ。
井上鷹プロ
井上プロが多用している板はノーズ部分が幅広くテールにかけて絞られているデザイン。今回はテールがスカッシュだが、ラウンドピンもあるようで、数年前までかなり流行ったアウトラインだ。
右側のサブの板はかなり特徴ある板で幅広いテール。そのテールエンドがフリップしているデザイン。
田岡なつみプロ
田岡プロは今回2本の板を使用。こちらはPU素材でテールがスカッシュ。
こちらはラウンドピン。
ファイナルはこちらの板で望んだ。田岡プロも今年はシングルを多用して、その理由は吉川プロと同じ。世界を見ている2人が感じ取ったことは同じようで、PUシングルで勝つことのようだ。
浜瀬海プロ
浜瀬プロの板の素材はPU。フィンセッティングは2+1。この板は比較的長い期間乗っている印象があり、ノーズライドからマニューバーへのスムースなコンビネーションはこの板で繰り出される。
水口朋香プロ
水口プロは板に関してシェイパーに全てお任せのようで、今回こちらの板ともう1本グリーンの板を使い分けていたが、素材やスペックなど全くわからないと。経験豊かなシェイパーを信頼し、2本はその時のフィーリングに合わせて使い分けているようだ。
秋本祥平プロ
秋本プロは今回このオレンジで参戦。素材はEPSの2+1で自身プロデュースの板。今回特徴的なのはサイドフィンの大きさ。ショートのトライフィンのサイドを使っていたようだ。本人はヒート後「ちょっと引っかかり過ぎて、ターンで詰まっちゃう。」と言っていた。
西崎公彦プロ
ここ数年定番的なノーズ広め、テール絞るアウトラインから、比較的パラレルなアウトラインの板へ変更されている。カラーリングは流行りの技法で。
松本望希プロ
鴨川をホームとしている松本プロ。今大会ではラウンド1から落ち着いたヒート運びで勝ち上がってきた。板はPUのシングル。トラディショナルなやや重めな1本で、スピードが出て安定しがっちりノーズライドを決めていた。
鈴木剛プロ
テール幅がかなり広くアウトラインもパラレルな感じのシングルノーズライダーに近い印象。今大会はサイズのある波で行われたが、この板で当て込みにいっていたのがすごい。絶対板を地面に置かない几帳面な鈴木プロ。
大村結衣プロ
大村プロの板はプロダクションボードのクラシカルなアウトラインでノーズロッカーを抑え、テールロッカーをつけてノーズライディング時にポケットに滞在しやすい仕様のようだ。
武藤龍寿プロ
今大会はラウンドピンの幅狭めの3ストと、かなり特徴がありテール幅が広いシングルの2本で参戦。かなり板にこだわりを持つプロなので改めて話を聞いてみたい。
西口京佑プロ
ショートボードのプロでもある西口プロは板に軽さを求めるという事で素材はEPS、ストリンガーも桐という仕様。今回メインで使用していた板はノーズ幅をつけテールはかなり絞りラウンドピンでフィンは2+1。ノーズライドとマニューバーを両立させるアウトラインだ。
今回掲載したプロの板で、今後スペック等が確認できたものがあれば、アップデートしていきます。