なみある?塩田気象予報士の波や天気のお話。【潮汐】

2019/09/14 更新

台風15号により主に千葉県で甚大な被害が出てしまいました。
被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
街路樹や電柱が倒れ、家屋などの建物被害が生じ、少しずつ復旧してきてはいますが、南部を始め北東部など多くの市や町で、まだ停電や断水が続いています。
木曜辺りから涼しくなってきましたが、被災された方、復旧作業に尽力されている方は疲労もたまっていることと思います。

この週末は九州や四国の南の熱帯低気圧のほかに関東の南で風が収束することで、本州の南海上では東風が強まります。
千葉の沿岸では北東~東風が強く吹き続き、日曜の夜から月曜朝にかけては一時的に強い雨が降ることも予想されますが、これ以上被害が大きくなりませんように。
ニュースで流れていますが、千葉県のスーパーやコンビニなどでは商品が不足し、ガソリンスタンドは混雑していたり開いていないところもあります。
この週末は東向きのポイントはジャンクやハードで、南向きの飯岡や御宿などを中心にサーフィンは何とか出来そうですが、千葉へ行く場合には、ガソリンは必ず事前に満タンに、復旧作業の妨げとならないよう配慮しての行動を心がげてください。

さて、今回はサーフィンとは切っても切れない【潮の干満】について記してみます。

潮の満ち引き(潮汐)は月の引力と地球の遠心力(これらを合わせて起潮力と言います)と、太陽の引力も影響して起きる海面の昇降現象です。

地球では、月に面している側は月の引力によって海面が引っ張られ上昇し、その裏側は月の引力はないものの、地球の遠心力によって同じように海面が上昇します。これが満潮。
また、その場所と垂直に交わる面は海面が下がります。これが干潮です。
地球の自転や月の公転に合わせてその場所は常時動いていて、同じ場所での満ち引きは主に1日に2回起こるのです。

そして、地球、月、太陽が一直線上に並ぶ満月や新月の時には月と太陽の引力が最大となるため満潮と干潮の差が大きくなります。

潮は旧暦の30日間に大きく分けて5つの動きに分かれています。

・大潮→干満差が大きな状態で、満月や新月の前後数日間。
・中潮→大潮と小潮の間の期間で、旧暦3~6日、12~13日、18~21日頃。
・小潮→干満差が小さい状態で、月が半月となる上弦(旧暦8日ころ)と下弦(旧暦22日頃)の前後数日。
・長潮→上弦や下弦を1~2日過ぎた頃。干満の差があまりなく、ダラダラと同じ潮の状態が続く小潮末期。旧暦10日、25日。
・若潮→長潮を境に大潮へ向けて再び干満差が大きくなっていく初日。長潮の翌日。

日頃海と接していると、大潮で日中に潮が大きく動く日は砂浜の幅が時間帯によって変わるし、波も全然違ってきたりします。

干潮前後の引いている時は速い、ワイド、ホレている波。
満潮前後の上げている時は厚い、割れづらい波。
というイメージで、一般的に満潮~干潮へ潮が引いていく時間帯、干潮~満潮へ潮が上げていく時間帯という、動いている時間帯の波が比較的乗りやすい波と感じることが多いと思います。

ポイントによっては、浅くなるとリーフが危険となるため満潮前後が良いところ、また、上げ始めは良いけれど引き始めるとまたく良くなくなる、干潮前後以外はだいたい遊べる、ワイド過ぎて満潮前後以外は全く良くない、等々それぞれです。
感じ方は好みの波にもよると思いますが。。
ビーチなら地形なども関係してきて、良い時間帯、あまり良くない時間帯、出来ない時間帯などが変わってきます。
それぞれの特徴はポイントガイドなどもチェックして良く理解しておくと、より楽しめると思います。

それから、満潮干潮は1日2回ずつ起こりますが、同じだけ動くわけではありません。
地球の自転軸と月の位置関係で変わりますので、時期によっては大潮の1日でも大きく引く干潮とさほど引かない干潮があったりします。同じく満潮でもです。

春分や秋分の頃は太陽が赤道面上にあるため、満月や新月の日は満潮同士、干潮同士の差は小さく、半月の日は大きな差が出てきます。
そして、夏至や冬至の頃は赤道面から離れているため、春秋分とは逆に満月や新月の日は差が大きく、半月の日は小さくなります。

地域によっても変わってきますが、大潮だったとしても、夜の動きが大きく日中は潮位の差があまりないなんていう日もあるわけです。

潮の動きは、満潮、干潮という文字を見るだけではなく、どのぐらいの時間帯をかけて、どのぐらいの潮位の差があるのか?等も確認してみるようにすると面白いと思います。

大潮の干潮でも日中はあまり引き過ぎず、良い感じで遊べる日やポイントもあるはずです。

また、月や太陽による潮汐だけでなく、気象条件によっても潮位は変わります。
風による吹き寄せ、気圧低下による吸い上げ、また夏季は海水温の上昇による熱膨張によって海面が上がります。

潮見表とともに、低気圧の位置や風向の予想等も見ながらタイミング良く狙ってみてください♪

気象予報士
塩田久実

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