宮坂桃子インタビュー2

2016/11/16 更新

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- 前回のインタビューで、自分の実力を考えて国内を中心に回ると決めました。今年のJPSAの最
終ランキングは、昨年の6位から5位にアップ。今年、全戦を回っての結果について感想を聞かせ
てください。

M:今年の試合もなかなか納得できる試合が少なくて。数字だけ見たら去年よりも結果は上がった
んですけど、5位になった気分ではないですね。練習の時は良くても、試合ではできなくなるこ
とが多くて。作戦も立てて、試合には万全な準備をして臨むんですけど勝てない。試合に負けた後、
何がダメなんだろうって、いつも自問自答でした。
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- 今シーズン見ていて、何か不安そうな顔をしながら試合をやっている印象が強いんですけど、
それが原因だったんですか?

M:それもあるんですけど、試合期間中というかシーズン中に体重が上下することがあって。調整に
苦労しました。実は小麦アレルギーになってしまって。パンとかパスタとか全部ダメになってしまっ
たんです。ひどい時はアナフィラキーショックになってしまうので。それを食べれなくなってから、
体重が一気に減ったんです。それを調整することが大変でした。

- 試合の時の食事とかはどうしていたんですか?

M:最初はコンビニとかだったんですけど。コンビニの食事って、小麦がけっこう含まれているんで
す。なので、スーパーとかで電子レンジで温めるご飯や食材も選んでっていう感じでした。食べる
量も少なくなって。実際、5kgぐらい体重が減りました。
でも、2年で治るということなので。先天性ではないから、徐々に慣らしていくということで、
今はお米中心の食事に切り替えています。前より自然のものを多くとるようになったし、考えて
作ったりしているので食生活自体は良くなったと思います。

- 5kgだと板の浮力にも関係してきますよね?

M:板は前からすごく軽くしてもらっていたので。ただ、それに自分がついていけなくて、あやふや
な状態が続いていたんです。でも、自分が軽くなったことで、ちょうど良くなったような感じでし
た。自分のサーフィンが出せるのか不安ではあったんですけど、実際、動きがシャープになったと
言ってもらったりしました。
ただ、体重が軽くなったんで楽にはなったんですけど、何か前とは全く変わっちゃったので。
自分のサーフィンが良くなっているって言われても、それに自分がついていけなくて。大会が続い
ていたので、その調整が一番大変でしたね。
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- では、来年度に向けて、何か変えようと考えていることはありますか?

M:体調はもちろんなんですけど、トレーニングを変えてみようかなって思っています。自分はメン
タルが超弱いですね。今までメンタルは全くやっていなくて。自分で考えすぎちゃって、自滅する
タイプなんです。試合だと空回りしちゃうんですよね。JPSAの志田下の大会も最初の10分乗れな
くて。それに焦りまくっちゃって、自滅したっていう感じでしたね。だから、そこを来年は強く
しようと思っています。

- 来年の目標とかを教えてください。

M:来年は今の自分のサーフィンをもっと楽しめたら良いなと思っています。具体的には優勝したい
です。その積み重ねでグランドチャンピオンが獲れたらいいなと思っています。
JPSAの最終戦は千葉ったんですけど、千葉だと「頑張ってねー!」と、みんなから普段より応
援してもらうんですね。そうなると本当に頑張らなきゃって。「勝たなきゃ、勝たなきゃ、勝たな
きゃ」って。試合を「勝たなきゃ」と思った時は、絶対負けるんです。
「勝たなきゃ」って思ったら、負けるということが分かっているんですけど。でも、やはり「勝
たなきゃ」って、思っちゃって。それを変えたいんです。だから、そのためにはスキルアップも当
然なんですが、メンタルの強化を考えています。

- この結果で海外へということはまだ考えていないのですか?

M:そこは、まだ自分から進んで行きたい!と思えなくて。自分の試合運びだったり、試合に出て
いる自分自身に納得ができないんですよ。その状態では行っても勝てるわけないと思っているので。
来年も試合はJPSA中心に廻ろうと考えています。

- 日本の女子プロはお金が無い、時間がな無い。だから海外に行けない。こういう理由もあるん
じゃないですか?
 
M:そうですね。正直、プロの稼ぎだけでは食べていけないので、今はスポンサーのBewet さんの
工場で働かせてもらっています。この時期は忙しくて、残業もあります。練習もしたいんですけど、
お金がないと生活できないし。そこがやはり大きな悩みですね。どうすればいいんだろうって。

- 今年は初めてWSLのQS3000が開催されました。昔で言う4スター、5スターというグレイドを
ホワイトバッファローさんがスポンサーになってくれて。日本でも大きな試合があるということは、
海外へ行かなくてもそれを経験できるということですよね。

M:今回、本当に感謝しています。海外へ行くチャンスが無くても、こういう機会を作ってくれて。
一般企業がスポンサーになってくれとことも大きなことでした。
QSの大会ポスターが工場に貼ってあったんですけど、 サーフィンを全然やっていない人が、
「あれって女の子の試合なの?出るの?」って聞いてくれて。「見に行きたいんだけど、時間わかっ
たら教えてね」って言ってくれて。それが、何人もいたんですよ。「海外の選手も来て、すごい見
ているだけでも面白いんですよ」と説明すると「絶対行くねー!」と言ってくれたり。
サーフィンの試合を観に来る人って、今まで友人だったり、サーファーがほとんどで、地元の人
だけで終わっちゃうじゃないですか。だから、それがすごく嬉しかったです。

- 女子だけの大会で、ポスターまで。これは今までなかったことですよね。

M:こういう機会をどんどん増やしていければ、もっと一般の人にもアピールができて、サーフィン
の知名度も大きくなるんじゃないかと思いましたね。

- 実際に今年が女子プロの元年だと思うんですよね。今まで女子の大会はJPSAしかなかったの
に、今年はホワイトバッフアローさんのQS3000(千葉)とQS1000が3試合(千葉、田原、日
向)で計4大会も開催されました。世界へ出て行くための大会がこんなに多く開催されたのも初め
てです。

M:それはとても嬉しいことでした。でも、今までその大きいスポンサーがついても、すぐ離れちゃ
うケースがあるじゃないですか。お金にならない。それで、撤退とか。だから、まずはメディアに
出ること。それで、もっと人気が上がるというか、注目されるようにしないとダメだと思います。
そのためには、まず自分たちが変わらなくてはと思っています。女子のプロサーフィンを認めて
もらうためにも自分のスキルを上げて、自分の価値を上げていくこと。まず自分たちのレベルを
世界レベルにまで上げていかなければいけないって。
 
日本国内レベルで止まってしまったら、国内だけの影響になっちゃうじゃないですか。だから、
まずは自分たちのスキルを上げることが第一かなって思います。せっかく、サーフィンがオリンピッ
クの種目になったのだから、それをもっと活かしていかないと。
スポンサーさんにちゃんと返していけるようにならないとダメだし。お金になると思ってくれる
ようにならないとダメだと思うんでうよね。だから、世界レベルのプロアスリートになりたいと
思っています。

- 女子選手同士は仲が良いのですか?

M:そうですね。今までよりは一番まとまっていると思います。年功序列というか、そういうのが
なくなったというか。下の子たちもみんな可愛くて、すごいサーフィン頑張っているの見ていてわ
かるし。試合になればライバルですけど。みんなと頑張っていけたらと思います。

- スキル上げて、パワフルも良いですけど、女子のサーフィンはそれだけじゃないと思うんですよ
ね。女の子の試合をやるんだというのを売りにするには何が必要だと思いますか?

M:サーフィンはもともとパフォーマンスじゃないですか。それを男子は男子でパワーがあって、カッ
コイイサーフィンていう感じですよね。でも、女子は女子でカッコイイけど、見てておーっ!スゴ
イとなるような。

- フェミニン。優雅で綺麗。こんな可愛い娘がこんなすごいサーフィンができちゃうみたいな?

M:そうですね。もう、下の娘たちは可愛い娘ばかりじゃないですか。こんな可愛い娘がやってい
るんだ、になれば印象が変わると思います。やはり、サーフィンって男の人がやるスポーツだって
思われているじゃないですか。だから、それを変えていければ。それをわかってもらえれるだけ
でも嬉しいです。

- 女子プロゴルフのように女子プロサーフィンが成立すること。サーフィン業界の発展は女子プ
ロアスリートにかかっていると言ってもいいですね。

M:はい!女子だって頑張っているんだ!ということを伝えたいです。

- では、最後に。アスリートはいつかは引退しなくてはいけません。プロサーファーとして、コ
ンペの終わりを決めていますか?

M:25歳。オリンピックまで。終わったら、もう辞めるって決めています。サーフィンは止めません
けど、コンペは辞める。まだ、試合に出る実力があっても、なくても。そこで辞めます。
その方が自分自身を集中させることができるし。悔いを残さないようにできると思うし、悔い
は残したくないので。

- ありがとうございました!
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宮坂桃子
生年月日:1996 年 2 月 10 日生
スポンサー:VOLCOM,BEWET,CHP surfboard,white buffalo,on a mission,futures fin,be mermaid,F.PARADE,NAMIARU?,

Interview&Photo:Sadahiko Yamamoto

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